陶工房 雪彩のブログ

作陶のこと、イベントのお知らせなどを投稿しています。

菊練り

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陶芸をはじめて間もないころ。

ぜんぜん菊練りができない僕に、

「菊練りは適当でいいから。やってればそのうちできるようになるし。」

先生はそう声をかけてくれた。

 

その頃は、「そんなものかな。」程度に思っていたけど、ろくろを挽くようになると、「いやいや、、、菊練り、すっごい大事だから!」

と思うようになった。

今では、あれは先生の優しさなのか、それともぜんぜんできない僕にあきらめて声をかけたのかわからないけど。。。

 

ろくろに向かう前の気持ちの整理の時間。

土を練っているときは、集中していく感じがします。

 

 

 

 

 

 

実在する物を作りたい。

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鎬を削る作業は楽しいです。

 

陶材屋のオヤジさんが言っていました。

昔は半農半陶と言って、農作業に行く前に薪窯に薪をくべてから出かけ、作業から戻って様子を見てさらに薪を追加したりしていたはずだよ。

ろくろだって、削りだって、そんなように農作業の合間にやっているような半農半陶な人が多かったと思うな。

実際に昔とはどのくらい前なのか、どの程度の人たちがそういう生活をしていたかわからないけど、言われてみれば確かにそういう営みだったんじゃないかと思う。

 


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現代的に言えば、半業半陶か、もしくは半仕事半陶かな?

僕は専業陶芸作家ではないので、仕事の合間に陶芸作業をしている。

うん。いや、陶芸の合間に仕事をしているのかもしれない。



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僕は実在する物を作りたくて陶芸をはじめた。

 

仕事はデジタル化が進み、実態のないパソコンの中で完結する仕事になった。

そんな中で、モヤモヤとした気持ちがずーっと澱のように気持ちの底にいつもあって、自分の手の中から生み出されるの物に憧れるようになった。

 

陶芸で初めて作ったのは20cmくらいのリムに鎬を入れた皿だ。

もちろん、人には見せられないようなヒドイ物だったけど、とても感動したのを覚えている。

 

仕事と陶芸の両立は難しいけど、中途半端な気持ちで物を作っているわけではない。

 

 

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いいものができたときは、とても心が落ち着きます。

 

 

 

 

美味しい。。。

自分で作った鉢に料理を盛り付けて食べると美味しい。。。

 

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やっぱり白って定番な色。

でもそれゆえ自分の白ををだすのは、本当に難しい。

使いやすい調合は、なんか物足りないし。

きっと好き嫌いのでてしまう表情だけど、僕はこの白が好き。

 

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釉薬は奥が深い。。。

 

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同じ釉薬のどんぶり。

自分用にほぼ毎日使ってる。

 

 

 

青銅色と白の釉薬。

自作の釉薬を作るは本当に難しい。

たくさんの本に載っている調合を試して、その数に等しいくらいの失敗が続く。

単純に載っている調合を試すだけでなく、長石やシリカやアルミナ分の増減で良くなるかもしれないという期待のもとにさらにテストを繰り返す。

添加する酸化金属も様々な種類を試して、量を調整する。

そう考えると、釉薬の調合は果てしない作業の繰り返しで、気の遠くなるようなものでしかない。

それに、「これが正解」といったものがない。

誰かが答えを用意しているわけではなくて、自分が決めなくてはならない。

だから、自分の中の感性が正しいのか、ある意味、不安を打ち消すために膨大な量のテストを繰り返すのかもしれない。

 

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器を窯から取り出して、嬉しいという気持ちよりも、安堵を覚えた。

この釉薬でやってみよう。

食器としての器を作ったのだけど、近くの花を活けてみた。

 

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同じ基礎釉で、違う酸化金属を添加してみる。

何を入れるか、どのくらい入れるか。

何度もテストしてきたから、不思議なくらいすぐに思いついた。

2回のテストで思うような釉薬ができて、あの苦労は無駄ではなかったことを知った。

 

大根おろしの色っていうとね、もっとカッコいい表現はないかと思ったけど、そんな感じ。

 

 

 

ルート・ブリュックの色。古色の風合い。

東京ステーションギャラリーで開催中のルートブリュック展を観に行った。

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前期の作品。

こうした前期の作品の他、モザイク柄というか幾何学模様というかを組み合わせた作品の後期に別れる。その他に蝶をモチーフとしたものもある。

これらは階を分け、こちらの前期の作品は写真撮影が可能だった。

 

会期のはじめの頃は全て撮影可能だったらしいが、マナーの問題等苦情が多くなったので制限したらしい。個人的にはこういう配慮をしてもらうと、作品に集中できるので嬉しい。

 

詳しくは東京ステーションギャラリーのHPを見てください。

www.ejrcf.or.jp

 

図録や書籍も見てほしい。

 

はじめまして、ルート・ブリュック

はじめまして、ルート・ブリュック

 

 

下のリンクのグリーンの表紙のものが図録。

アマゾンでも買える。

ルート・ブリュック 蝶の軌跡

ルート・ブリュック 蝶の軌跡

 

 

買おうか悩んだけど、手持ちが少なくて美術館で買うのはやめておいた。

 

個人的には前期のちょっと情緒的な作品が好き。

その墨っぽい感じや絵のタッチがシャガールに似ているような気がするのは、僕だけではないと思う。

 


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墨っぽい感じは、「古色を帯びた風合い」。

いい表現だなぁ。

白系の土を使ってこういう手間をかけると、すごい深みが生まれるんだと感心してしまった。

 

酸化金属というのは、マンガンか何かだろうか。

もう少し、テクニカル的なことも書いてくれると、作陶する身としては嬉しい。

「引っ掻いた表面に黒っぽく発色する酸化金属を擦り込み、その線に残るように拭き取ってから施釉……」

マンガン(仮定)で象嵌っていうとルーシー・リーかな。

ルーシーリーの本でその釉薬や作陶技術などを書いた本がある。

 

ルーシー・リーの陶磁器たち (SPACE SHOWER BOOKs)

ルーシー・リーの陶磁器たち (SPACE SHOWER BOOKs)

 

 この作者のエマニュエルさんは、「陶芸の釉薬入門」「陶芸の釉薬調合」という2冊の著者でもあって、その本はとても参考になる。

ルート・ブリュックにもこういう技術的に詳しい本もあるといいんだけどね。

 

ルーシー・リーは1902年〜1995年。

ルート・ブリュックは1916年〜1999年。

どちらも同じ時代を生きたのだが、二人に接点はあったんだろうか。

 

ルーシーはオーストリア ウィーン出身でイギリスで活躍。

ルートはフィンランドを代表するアラビア専属のアーティスト。

う〜ん、誰か詳しい人に聞いてみたい。

 


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釉薬は厚めでぽったりしていた。

釉薬によっては、表面に達してはいないが貫入も多数見かけた。

 

濃い色の釉薬や(おそらく原材料の安全性のため使うのをためらうような)オレンジ、黄色系の鮮やかな釉薬

さすがにアラビア。

膨大な量の釉薬の調合データは、個人ではとても扱えないほどのもの。

ここまで多くはいらないけど、絵の具のパレットのように色々と釉薬も使いわけてみたいものだ。

 

 

 

 

 

DMT-01の熱線交換

電気窯、日本電産シンポのDMT-01の熱線(ヒーター線)交換を詳しく書いてみた。

 

先日、電気窯DMT-01でF1エラーが出たので、購入した彩里陶材さんに相談して、熱線の交換を自分でやってみることにした。

F1エラーは温度の上昇が設定温度に届かない場合に出るそうです。熱線が切れていなくても、熱線の疲労、消耗で温度が上がらない場合があり、エラーが出るようです。

 

まずは説明書を読み返してみる。

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一応、取り扱い説明書には窯のメンテナンスという頁があるのだが、正直わかりづらい。こういう機械に強い方ならともかく、僕には詳しく書かれていない説明書では不安だった。

 

この記事に書きました熱線の交換ですが、個人での作業になりますので、全て自己責任になります。DMT-01を使っている方へ参考のために書きましたが、この記事を参考にして熱線の交換をしてトラブルや事故を起こしても、僕はなんの責任も追えません。ご注意ください。

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 DMT-01の熱線交換をしてみた。

  1. 状態の確認。
  2. 必要な道具。
  3. 背面板を外す。
  4. セットボルトから熱線、接続コードを外す。
  5. 陶菅を抜く。
  6. 熱線を炉壁から外す
  7. 新しい熱線を取り付ける。
  8. セットボルトの取り付け。
  9. 背面板を元に戻し焼成テストをして完了。

*なるべく詳細に記録したので、かなりの長文になりました。。。

*ヒーター線と書くべきか迷いましたが、説明書には熱線と書いてあるので、そちらに合わせてあります。

 

1. 状態の確認。

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熱線の交換をする場合、合わせて窯のレンガのヒビ割れを補修した方がいいという前情報を入手していた。

だいたい3mm以上は補修した方がいい、とのことだったのだけど、実際のところどうなんだろう?ということで、写メで窯の内部を撮影、その写真を見せて相談した。

 

実際に相談に持っていった写真。

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左側面。


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右側面。


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底部。


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天井部。


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右側面下段のヒビに定規を当てたもの。

他に数点を写メしたものを見てもらった。

 

 と、いう感じで場合によっては定規をあてた写真も見せてアドバイスをいただいたが、やはり正確には実機を見ないとダメだとはいえ、この程度のヒビなら補修の必要はないだろうということだった。

 

小さな補修をしても、焼成中の熱膨張でまたすぐにヒビが入るので意味がないし、かえって膨張したときの逃げ(余裕)がなくなるので良くないとのことだった。

 

今回は熱線を外す前の状態で確認したが、熱線をはめている溝などにもヒビが発生している場合があるので、熱線を外して溝の状態を確認した方がよいようです。

また、背面板をはずしてセットボルトの状態も確認した方がいいと思います。こちらは炉内から抜けてくる水分でサビが発生する場合があるので、サビが酷い場合はパーツ交換になるようです。

 

 2. 必要な道具。

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左から、

*リューター

ホームセンターなどに売っている、安いもので大丈夫。これはなくてもなんとかなる。

*トンカチ。

写真のものは片側が丸になってるけど、丸は使わなかった。ピンを打つときに使うから、このくらいのサイズでいいと思う。

*ドライバー。

ホームセンターに売ってるドライバーセットの+だけ使った。

*ラジオペンチ。

熱線をとめているピンを引き抜くときと、余分な熱線を切るときに使う。ピンを引き抜くときはこのサイズでいいのだけど、熱線を切るときには結構な力がいるのでこれより大きいものの方がいいかもしれない。

*Lレンチ

DMT-01を購入したときに付属のLレンチ。

* ブロワー

カメラとかに使うブロワー。あると口でフーフーしなくてすむ。

 

その他に、掃除機が必要。

僕は作業は全て素手でおこないましたが、工程によっては軍手があるといいかも。

手は汚れます。

 

3.背面板を外す。

ここからの作業については、電源プラグをコンセントから抜いておこないました。

アース線は抜かなくても大丈夫です。

 

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ネジは8箇所。

+ドライバーで外す。

どこから外してもいいけど、僕は下の方から外した。

 

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ネジは無くしやすいから、適当な器とかに入れておくほうが安心。

 

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背面板を外したところ。

このとき配線などはよく覚えておき、不安なら細かく写メを撮っておくとかしたほうが安心だ。

とくに下の回路からきている配線は右と左がわからなくなりやすいので、マッキーで印をつけておくと便利。でも、長い方が向かって右になるので必要ないかもしれない。

 

 4.セットボルトから熱線、接続コードを外す。

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茶色い四角い部分がセットボルト。

2箇所のネジを緩めるのに付属のLレンチが必要。

 

このLレンチ、付箋してちゃんと保管しておいたけど、大概は失くすと思う。

そこで、工具箱の中に六角レンチのセットがあるので調べたが、同じサイズはなかった。思いのほか細い。

 

熱線同士を繋ぐ白いコードを止めているネジは普通の+ネジ。

 

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ネジはちょっと力をかければ、すぐに外せる。

DMT-01は構造上、焼成時に発生した水蒸気をこの熱線を通じて外に排出しているとのこと。場所によっては写真のようにサビのようなものが浮いていることがある。

 

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左上のセットボルトの内側の穴、熱線が通っていた部分のサビの状態。

リューターで磨けば大丈夫。よほど酷い場合は交換になる。

 

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この熱線が通っていた穴は直径、約4mm。

リューターのビットはこれを参考に3mmくらいのものを用意した。

 

アマゾンで調べたら扱ってた。

 サンフレックス SF軸付砥石金属用PA材№3413PS

 

これに似たようなものなら大丈夫だと思う。

リューターはこっち。

 

SK11 充電ロータリーツール 3.6V SRT-36VLi

SK11 充電ロータリーツール 3.6V SRT-36VLi

 

 SK11 充電ロータリーツール 3.6V SRT-36VLi

 

陶芸だけでなく、リューターはいろいろ使えそうだから、予算が許すなら高性能なものを買ってもいいと思う。

また、ほかに使うあてのない場合は、紙ヤスリを筒状にしてセットボルトの穴の中を磨けば問題ないだろう。

 

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サビがなければ、さっと磨くだけで十分だと思う。

8個もあるから途中で飽きてくるけど、頑張ってやった。

 

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こんなふうに、装着されていたときと同じように並べておくと迷わなくていい。 

 

5.陶菅を抜く。

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この背面の熱線が出ている、白い丸い部分が陶菅。

 

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簡単に引き抜ける。

 

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抜いたらブロワーで筒の中の粉クズとかを吹き飛ばしておく。

 

6.熱線を炉壁から外す。

炉壁の溝にはまっている熱線は1本あたり8本のUピンでとまっている。

このUピンを引き抜くのだけど、結構、硬い。ラジオペンチを使って丁寧に揺らしながら引き抜く。このUピンは後で再利用するので、できれば壊さず引き抜きたい。

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でも、何本かは折れる。

 

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新品の購入した熱線には付属して24本の新品のUピンがついてくるので、再利用するUピンは最低8本はキープしたい。使うのは1本の熱線に8本のUピン。計32本。

 

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Uピンを全部引き抜いたら熱線を溝から外すのだけど、溝にしっかり食い込んでた。

ラジオペンチで引き出すのだけど、無事に全部外せたものはなく、途中で折れてしまう。予想以上に熱線は疲労していたようで、新品のようなシナリはなく簡単に折れてしまった。

 

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丁寧に作業するべきなんだろうけど、あんまりにもボロボロと崩れ折れるので途中で速度優先で外していく。

 

ただし、炉壁を背面に熱線が抜けていく部分はまっすぐに引き抜いたほうがいい。この部分は柔らかい素材なので、簡単に傷がついてしまうようだ。

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 全ての熱線を外すと、炉壁のレンガ部分や熱線のクズがでるので掃除機で丁寧に吸い取る。

 

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熱線を外すと思いのほかヒビが大きかった。。。

補修すべきか悩んだが、補修剤を購入していないので、今回は作業を優先するために無視した。

 

掃除については、炉内の壁面のレンガ部分は気にせず掃除機をかけて大丈夫だった。

奥面の壁や扉の内側部分は耐熱のファイバーシートのようなものが貼られている。ここは掃除機の吸い込みのパワーに負けて剥がれてしまいそうになるので、掃除機のノズルは当てないほうがいい。写真のようなブラシタイプなら大丈夫だけど、慎重にやるにこしたことはない。

 

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同時に背面下部も掃除しておく。

サビや耐熱レンガなどのクズが結構落ちてる。

 

7.新しい熱線を取り付ける。

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購入した新しい熱線。

左から、熱線を炉壁の溝に固定するためのUピン、24本。

真ん中、下段用の熱線、2本。

右、上段用の熱線、2本。

42,400円。

高い。。。

上段用と下段用の違いは抵抗値の違いだそうだ。下段の方が巻きの数が多い気がする。実際には面倒なので巻きの数を数えてはいなし、太さなども計測していない。データを取れば、ヒーター線を製造しているメーカーに直にオーダーできるかもしれないが、1,000度を超える温度で使用するものなので、僕はやめておいた。

オーダーの場合は値段も安くできるし、もっと精度の高い熱線にすることもできるようだが、ここは安全性と信頼性をとった。これは自己責任になるし、ヒーター線のメーカーとの直のやりとりになるので面倒も増える。

 

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 熱線の炉壁を貫通して背面に抜ける部分がカーブしている。この熱線の両端部分を真っ直ぐにする。

これは、炉内内側から差し込むときにスムーズに作業ができるようにするため。

だいたい真っ直ぐになれば大丈夫。

新品の熱線は比較的やわらかいので、素手で曲げることができる。

 

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もともと通してあった穴に差し込む。

ゆっくり感触を確かめながらやれば、自然に背面側に抜けていく。

 

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熱線の両端を差し込んでから溝に合わせ、調整しながらはめ込む。

 

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巻きの状態とか張り具合とか、均等になるようにはめ込む。

はめ込みやすさを優先すると、巻きが偏ったり、なんとなく浮きが出たりするのでここは丁寧に作業する。

 

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熱線を外すときは経年変化でレンガに食い込んでいるような場所もあったりしたけど、慎重に作業をするとキチンと収まった。それに結構隙間もある。焼成時には熱膨張などで、熱線にも耐熱レンガにもかなりの負担がかかっていたのが想像できる。

窯のことを考えるなら、焼成方法もちゃんと考える必要があると実感できた。

 

次はUピンで熱線をレンガに固定する。

 

まず、先ほど外したUピンを再生する。

 

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折れないで抜くことができたUピンだが、結構曲がっている。

 

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曲がっている部分をペンチで挟み、握り込む。

ペンチの面に沿って真っ直ぐになる。

 

ラジオペンチで真っ直ぐにしてやるのだけど、ダメージの大きいものは折れてしまう。

新品のUピンもあるで、全部再生する必要はないのだけど、折れるのが多いと心配になる。結果的には、新品が9本余ることとなった。

 

で、新品のUピンを準備する。 

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新品のUピンだが、よく見ると内側に閉じている

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左側が閉じた状態のもの。新品のものが全部こういう状態ではないが、かなり閉じてしまっているものもある。

右がまっすぐにしたもの。

再利用のUピンを真っ直ぐにした同じやり方で直す。

 

Uピンを打ち込んで熱線を固定する。

 

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トンカチで打ち込むのだけど、ビビって弱い力だと入らない。

でも、そんなに強い力はいらないので、ここも丁寧に作業する。

写真のように角の奥とかは、狙いを外すと奥のファイバーシートのところを打ったり、レンガを叩いたりするので注意が必要。

 

打ち込む場所は、もともとUピンのあった場所には穴があいているので、そこは避ける。またヒビ割れなどの隙間で、Uピンを打ち込んでスカっと抵抗感がなくなる場所も避ける。

同じ間隔で1本の熱線あたり8本のUピンを打ち込むが、必ずしも同間隔で打てる訳ではないので、適当でいい。

 

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特にこの温度計の部分は破損しやすい上に、値段も高いので慎重に作業する。

僕の窯の温度計は少し汚れているようだったが、ここは拭いたりしなくていいそうだ。

こういう場所は何もしない方が無難だ。

 

8.セットボルトの取り付け。

f:id:yoshiki_kaneko:20190611155241j:plain 熱線を取り付けた背面の状態。

飛び出している熱線に陶菅を通して、セットボルトを取り付ける。

 

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まずは陶菅を差し込む。

特に気をつけることはない。

 

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撮影のために片手だけど、もちろん作業は両手でやっている。

注意しなければならないのは陶菅とセットボルトの隙間。

1mmくらいあける。

焼成中に熱膨張するために隙間が必要で、これがないと場合によってはショートしたり断線の原因になるそうだ。

隙間をあけて、付属のLレンチで締める。緩めた時の感覚でちょっとキツめに締めておく。

 

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白いコードに無理がないように、セットボルトを固定し終わったところ。

 

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余った熱線は切断する。

このペンチでは固くてかなりの力が必要だった。

もう少し大きいものや、力をかけやすいペンチの方が作業はしやすいだろう。

 

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セットボルトから熱線は少しだけなら、はみ出ていてOK。

ただし、背面板に当たらないようにすること。熱線が背面板に当たるとショートの原因になる。また、ここも熱膨張するので、ギリギリでは危険だ。

 

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ここで最終チェックをする。

セットボルトの配線は元に戻しているか?

陶菅とセットボルトの隙間は適正か?

セットボルトのネジをLレンチで締まっているか再確認。

白いコードの+ネジも締まっているか確認しておく。

 

9.背面板を元に戻し焼成テストをして完了。

背面板を戻す。

コンセントに電源プラグを差し込んでテスト焼成をする。

本当は基本プログラムのA1の「試運転」400℃を試すべきだが、作品が溜まっていたので、素焼きの700℃でテスト焼成してみる。

 

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問題なければ無事に焼成が終了するはずだ。

 

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******

 

説明書はざっくりとしたものだしネットで調べても、詳しく書かれているものが少なかった。メンテナンス性の優れた電気窯であるとはいえ、電気関係に詳しくない僕のような素人には、DMT-01を購入した彩里陶材さんに相談できてよかった。

やっぱり、いつもお世話になっていて相談できるお店があるのは安心できる。

 

こちらのお店は、遠方のお客さんもいるようなのでメールや電話での相談も受け付けている。購入からアフターサービスも含め対応してくれているので、いちど相談してみることをオススメする。

www.tougeisairi.com

 

 

 

楽しんで過ごせる道。

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三峰神社にお参りに行きました。

僕はあまり霊感とか強くないし詳しくはないのですが、かなり強力なパワーを持った神社として有名だそうです。

 

でも、せっかくなのでおみくじを引いてみました!

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大吉!

しかも「楽」の文字が!!

 

う、嬉しい。

陶芸の道って厳しいことばかりだと思っていたから、こういうお言葉は本当に嬉しいです。

 

手間と時間もかかる。

それに儲かるわけでもない。

そんな陶芸を続けるのって、「楽しいかどうか」だと思う。

 

大切なのはあなたの心

あなたの人生はあなたのもの

遠回りだと感じても楽しんで過ごせる道を進みなさい

 

新しい元号、令和になろうとしている今、とてもありがたい言葉をいただきました。

人生を楽しんでいきたいですね。